顧問先のB社が、この度バーゲンセールで値引き販売を考えています。通常の粗利益(売上総利益)を確保するための必要売上高の計算は?どうすればいいでしょう!!と聞いてこられました。
さて、この事例は、粗利益率30%の商品を20%で販売したら、どれほどの売上を稼がないと元が取れないでしょう!!
と言う問題で考えていきます。
年間の売上高が1億円だとすると幾ら売上を上げればいいでしょうか?
こういった事例の場合、粗利益を粗利益率で割り戻せば、目標の売上高を計算することができます。
当社の売上高に対する売上総利益の金額は、粗利益率が30%ですから、当社の売上高に粗利益率30%を乗じれば粗利益 (売上総利益)が算出できます。
売上高 | 粗利益 (売上総利益) | |||
---|---|---|---|---|
100,000千円 | × | 30% | = | 30,000千円 |
当社の粗利益は、3千万円と計算されました。
この事例では、粗利益30%の商品を20%で売るわけですから、当社が通常稼いでいる売上総利益3千万円を販売予定の粗利益率20%で割り戻したら目標の売上高を算出することができますよ。
何故かと言いますと、1億円の売上に30%の粗利益を乗じたら3千万円の粗利益が計算できたわけですよね。
ですから、3千万円を30%で割り戻したら売上高1億円になります。
粗利益 | 目標売上高 | |||
---|---|---|---|---|
30,000千円円 | ÷ | 30% | = | 100,000千円 |
ですね。
ですから、3千万円の粗利益を20%の粗利益率で割り戻したら目標売上高が計算できることになりますね。
粗利益 | 目標売上高 | |||
---|---|---|---|---|
30,000千円円 | ÷ | 20% | = | 150,000千円 |
目標売上高は1億5千万円となりました。
通常の粗利益率で稼いでいた売上を遙かに超えて5千万円も多く
売上を上げなければいけません。
5割以上の売上を上げないと元が取れませんね。
従業員さんは大変です。
残業代の要求の声が上がってきそうです。
ブラック企業なんて言われかねません。(笑)
いやいや笑い事ではないかも・・・
値引き販売で量を多く売ると売上高が増加し、いかにも儲かったような気になりますが、利益という点では利益を犠牲にしていますし、厳しい販売促進策と言えます。
期間を定めて販売を考える必要があります。
バーゲンセール等をやる時にこの算式を活用して頂くと良いですね。