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Column

ひたむきな姿勢が顧客を呼び込む理想的な商売

ひたむきな姿勢が顧客を呼び込む理想的な商売

商売で成功するためには、誰もやっていないことを始めるか、その業界で際立つかのどちらかです。

すでに競合他社がいる場合、どうしたら業界内で際立つかを考えるわけですが、多くの経営者はそこを難しく考え過ぎているようです。

32歳で独立を決めたその美容師は、彼を手放したくないオーナーの妨害で顧客に一切知らせることなく店を去るハメになりました。

懐事情は店舗作りと仕入れだけで精一杯、チラシなど宣伝をする余裕はなし。逆風が吹きまくる中でオープンを迎えたのが昨年の7月でした。

美容室もライバルの多い業界です。

ところが、今日まで「ゼロ戦」の日は一度もありません。それどころか毎日コンスタントに3人の予約が入り続け、売上は最低でも1日5万円。一人でやっていることを考えれば見事な客単価の高さです。

また、顧客数の拡大は口コミのみ、リピート率はほぼ100%、来店頻度は約2ヶ月に1回。まさに理想的な商売です。

へんぴな田舎町にある7坪ほどの美容室で理想的な商売が成り立っているのは、次の4つの要素が彼の店を際立たせ、ひいては着実に「オンリーワン商売」を実現しているからでしょう。

(1)「お客様の髪をきれいにすることに命をかけている」と断言する志の高さと行動力

(2)材料はすべて最高品質にこだわり、常により良いものを探すアンテナを張り、休みの日は材料の勉強会に出かけ、髪をきれいにするための研究を重ねる情熱

(3)高品質ゆえに材料費がかさんでも、それを料金に反映させない心意気

(4)ハンドマッサージや肩もみなど、自分の労力で無償奉仕できることをまったく惜しまないサービス精神

しかし、これらは商売として特別なことではなく、また、難しいものでもありません。

彼のひたむきな姿勢が、髪に対する意識の高い顧客を育て、顧客が顧客を呼び、結果として利益が生まれる。

「商売と利益」は非常にシンプルな関係で成り立っていることを、今一度肝に銘じたくなるようなお話です。