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Column

できない理由を「探す」人、できない理由を「考える」人

できない理由を「探す」人、できない理由を「考える」人

以前、某テレビ番組で、俳優の石田純一さんが放った言葉が反響を呼びました。

「世の中には2種類の人間がいるんです。できない理由を探す人と、できる方法を探す人」

石田さんの言う「できない理由」とは「言い訳」のことでしょう。やろうとする前に言い訳を考えて、諦めるための大義名分にする人はたしかにいます。

この手の人は、何かにつけ他人のせいにするのが上手で、第三者には「できない理由」というよりも「やらない理由」を自らアピールしているように映ってしまう残念な人たちです。

一方、「できない理由」を考えて「できる会社」を目指そうと提言するのが、交換レンズメーカー・タムロンの社長、小野守男氏です。

小野社長が考える「できない理由」は次の5つです。

(1)今すぐにはできない

(2)今のやり方ではできない

(3)今の工数ではできない

(4)今の資金ではできない

(5)今の人ではできない

今すぐできない。つまりタイミングの問題であれば、いつならできるのかを考える。

今のやり方がまずいなら、ほかの方法を考える。工数も資金も人もしかり。

会社の課題を「できない理由」のどれかに当てはめて、ひとつでもいいから解決していくことで着実に「できる会社」を目指せるというのが、小野社長の主張です。

できない理由を「探す」か「考える」か。この差は、それ以降の行動に表れます。

探す人は見つけることが目的なので、見つけた時点で「だからできないんだ」と納得して終わり。

考える人は結論を導き出すことが目的なので、「できない」を「できる」に変える方法を必死に模索します。

要するに、できない理由を考えることは、今できることを考える前向きで積極的な行動に等しいのです。この不況下でも独創性を発揮して商売の窮地を脱した会社は、必死に考えたのだろうと思います。